2011年5月1日(日) - カンポ・SCフレアムンデ(フレアムンデ)
Freamunde
1
0-0
1-0
0
Trofense
ボック
74'
得点者




ホームで格上に立ち向かったフレアムンデが意地のゴールで勝利を収めた。

フレアムンデは主将ボックの自由自在な動きと、両ウイングの縦方向への突破が武器。非常に縦に早い攻めを志向するチームだ。序盤はロングボールをバヒンに放り込んでくる相手に対し、L・ペドロとセンターバックがロングボールをケアしつつ、パスミスを狙ってカウンターに持ち込んだ。

しかしチャンスを生かせない状態が続くと、徐々にトロフェンセのミスが少なくなり、サイドに展開されてクロスを放り込まれる場面が増加。バヒンの高さをゴールに直結する形で生かされ、地力で劣るフレアムンデにとっては厳しい内容になってしまった。

だが、34分にトロフェンセのDFヴァレラがタルシーシオに強烈なタックルを敢行した上、審判に執拗な抗議を行ったため退場となる。厳しい状況に陥りそうになっていたフレアムンデにとっては幸運な出来事…であるはずだったのだが、現実は違った。

フレアムンデはそもそもボール回しを得意としておらず、数的優位を得たことが有利さに結びつかなかったのだ。3人目の動きが遅く全くマークを外すことができなかった。スペースがなくなったためドリブル突破も力を失った。さらに、後ろが薄くなったためにリカのカウンターで最終ラインが頻繁に切り裂かれていた。

この状態からいかにして先制できたかといえば、主将ボックの意外性のあるプレーがあったからこそ。74分、DFを背負って縦パスを受けたボック。トラップで浮いてしまったボールを、思い切って反転しハーフボレーで叩いたのである。意表をついたタイミングのシュートにGKもDFも動けず、ネットが揺れた。

このゴールは大きく試合の流れを引き寄せた。79分にはフラストレーションを貯めたF・ゴンサウヴェスがM・マティアスの足を蹴り飛ばしたことで退場となり、フレアムンデは二人多い状態に。さすがに11人対9人、しかもリードしていて攻める必要もないとなれば、前述の弱みも感じさせることはなかった。

そして1点のリードを守りきり、フレアムンデがホームで格上相手に大きな勝利を挙げる結果となった。

接戦で一部昇格を争っていたトロフェンセは痛い一敗となった。しかし、同じ日に行われた試合で、ライバルのジル・ヴィセンテ、オリヴェイレンセも勝ち点を伸ばしていなかったことで、辛くも2位を維持することができた。彼らにとっては不幸中の幸いであったと言えよう。


(筆:Qoly編集部 K)


【Qolyインタビュー】FC琉球の元日本代表DF藤春廣輝が明かす…「伝説のCS浦和戦、あわやOG→劇的決勝弾」「オーバーエイジで出場したリオ五輪」の裏側