先週末、世界各地で行われた代表戦においても東日本大震災の犠牲者に対しての黙祷が行われたが、その裏で決して軽視することはできない出来事が起こっていたことを紹介しよう。
それは、26日にアメリカのニュージャージ州にあるニュー・メドウランズ・スタジアムで行われた、アメリカ代表とアルゼンチン代表の親善試合の中で起こった。試合前に場内アナウンスが流れ、会場は一瞬静かになったが、大声を張り続ける観客は黙祷の最中にも騒ぎ、終いには「Konnichiwa Bitches!(コンニチハ、ビッチ!)」とわめき散らした声が、集音マイクを通じて世界中に流れてしまったのであった。
彼には、日本人を蔑んだつもりはなく、犠牲者の心を踏みにじんだつもりはないかもしれないが、人としてあるまじき行為であることは明白だろう。この事件を知った多くのアメリカ代表サポーターが、インターネット上の掲示板などで「アメリカ人として恥ずべき行為」、「サッカー協会も調査する必要がある」と発言してくれていることが幸いであるが、サッカー界では人種差別的な発言や行動は注視されてきた問題である。傍観することが日本の美徳なのかもしれないが、時には動くことも必要ではないかと感じぜざるを得ない。
(筆:Qoly編集部 T)