元マンチェスター・シティのFWケルヴィン・エトゥフに懲役8ヶ月の実刑判決が下った。
昨年2月末、マンチェスターのカジノバーから出た街路で2つのグループが乱闘騒ぎを起こし、泥酔した状態で乱闘に加わった若きナイジェリア人は被害者青年の顎を砕き割った。その一部始終を記録した映像には止めに入ったガールフレンドを弾き飛ばすシーンも映っており、昏倒した彼女を置き去りにしたままエトゥフと友人はその場を後にしたという。
検察側はこの事件は些細ないさかいから生じたと説明。カジノの閉店に伴い店を出るよう言われたことから口論となり、友人と2人カジノを出たエトゥフは完全に道を踏み外してしまった。一度は乗り込んだBMWから戻ってくると被害者を殴り倒し、倒れた相手の顔面を3度蹴りつけて、顎を骨折させた。
弁護側は難しい生い立ちながら、母親の素晴らしい教育によって育ったエトゥフは暴力や不正やトラブルとは無縁の素行であり、今回のような過ちは繰り返さないと主張。貧困者に対する法律扶助に3万ドルを寄付したことも付け足したが、この度の判決となった。
ウォリントン刑事裁判所で行われた判決公判でデイビッド・ヘイル判事は
と語り、フラムでプレーする兄のディクソンも親類とともに傍聴席でこの判決を聞いた。
なお、容疑を認めていたエトゥフとシティとの契約は刑事訴訟手続きの一環として解除されており、前科持ちだった友人は暴行だけでなく被害者の腕時計まで奪っていたことから、4年の実刑判決が下っている。
黒いスーツとタイ、白いシャツに身を包んだエトゥフは判決の最中、法廷の床をじっと見つめていたという。
(筆:Qoly編集部 I)