2011年3月7日(月) - スタッド・ドゥ・ラ・リベラティオン(ブローニュ=シュル=メル)
Boulogne
1
0-2
1-0
2
Evian
ティル

59'

得点者
3'
5'
グーセ
バルボーザ


ブローニュの本拠地に乗り込んだエヴィアンが、試合開始直後に2得点をあげ、辛くも最後までリードを守りきった。この勝利によってエヴィアンは、ル・マンを得失点差で追い抜きリーグ・ドゥ首位に躍り出た。

まずはキックオフから3分。左サイドで得たセットプレーをバルボーザが蹴り、ファーでサグボが折り返し。中央で待っていたグーセがボレーで叩き、先制点を奪取する。さらにその直後、ロングボールをグーセが落として展開、右サイドをファリーナが突破してクロスに持ちこむと、バルボーザがペナルティエリアに詰めて追加点。わずか5分で2点のリードを奪う結果となった。

サグボ、グーセがハイボールを収めるプレーが効果を発揮し、人数が少なくても前線にパスを入れられた。決定的な場面は2点目以降あまり作れなかったものの、押し込まれる状態になることを避けることが出来た。しかし、前半の終盤から立場は一転。ブローニュの反撃を受けることとなり、我慢の時間を迎えることとなる。

ブローニュが攻勢に出ることが出来たのは、エースで主将を務めるティルの使い方が鍵だった。序盤は彼の足元にパスを入れて起点を作る意識が高かったが、早い時間にビハインドとなったことでティルに対するマークが多くなり、ショートパスを出せない。ヤタバレとアティクの突破が効いていたが、彼らを存分生かすことが出来ず、結果後方で無駄に時間をかけてしまい中途半端なボールの失い方をしていた。

だが前半の終盤頃から攻撃に変化が現れ始めた。ティルは裏かサイドに動き出してボールを引き出すことが多くなり、下がってパスを受ける時は必ずアティクかヤタバレを絞らせて縦の関係を作った。またチーム全体の意識としてもティルに入れることにこだわり過ぎず、逆にマークが集まることを利用してヤタバレ、アティクが一発でサイドのスペースを狙えるロングパスが出てくるようになった。

攻撃に流れが生まれたブローニュは59分、1点を取り返すことに成功する。ラショールからのフィードをバイタルエリアに絞ったアティクが受け、すかさず裏にスルーパスを送ると、素早く動き出したティルがゴールに決めた。ティルを囮に縦関係を作ってスペースを生み出し、起点を作って裏へ。まさに狙い通りのプレーだった。

こうして攻勢を強めたブローニュ。しかし、次の得点はなかなか入らなかった。71分にはアティクのフリーキックがクロスバーに弾かれるなど運にも恵まれず。また80分にベサを投入して4-2-3-1にしたところ、中央のスペースを消してしまい、攻撃の連携がペースダウンする大誤算に。それでも終了間際にはラショールのフィードからティルのヘッド、カルルの決定的な飛び出しと得点機を作ったが、ネットを揺らすことは出来なかった。

(筆:Qoly編集部 K)


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