『Goal.com』の国際版は、この冬の移籍市場で起こった大型取引を、「金額」、「注目度」などの観点からベスト10形式にまとめたが、独自の分析を交えつつ振り返ってみたい。

まず、第10位は市場が閉まるギリギリになって決定したアンディ・キャロル(ニューカッスル→リヴァプール)の移籍。

リヴァプールがフェルナンド・トーレスを手放すことによって生じた、この“玉突き移籍”については、「期待のイングランド代表FWとは言え、移籍金4100万ユーロは高過ぎる」、「彼にはトーレスの穴埋めは無理」と批判的な声が多い。筆者も懐疑的な目で見ている一人だ。

第9位はベンフィカからチェルシーへステップアップを果たしたダヴィド・ルイス。

この夏から欧州各国のビッグクラブが綱を引き合っていたが、結局、資金面で勝るチェルシーに落ち着いた格好。2500万ポンドという移籍金は決して安いわけではないが、個人的には金額以上の成果を上げるのではないかと予想している。

第8位は副キャプテン在任中にまさかのトルコ行きを決断したシモン。

今季はアトレティコの攻撃を主軸の一人として支えていただけではなく、キャプテンマークを巻く試合も多かっただけに、この予想外の移籍はファンを驚愕と落胆に導いたに違いない。移籍金は90万ユーロと比較的安価であるが、インパクトはトップクラスであった。同じくこの冬にベシクタシュに加入したウーゴ・アウメイダ、マヌエウ・フェルナンデスらと共にチームレベルを数段階アップされることは間違いないだろう。

第7位はサンプドリアからインテルへ栄転したジャンパオロ・パッツィーニ。

育成の名門アタランタ・プリマヴェーラで育ったイタリア代表FWは、フィオレンティーナ、サンプドリアで着実に成果を残し、遂にインテルの一員となるまでに成長した。インテルでのデビュー戦となったパレルモ戦では早速2ゴールを記録するなど、順調な滑り出しを見せている。アルベルト・ジラルディーノにかつてのような輝きがなくなりつつある今、彼の今後の活躍がイタリア代表の未来を暗示するものになるかもしれない。

第6位はドイツのホッフェンハイムに移るためにリヴァプールを去ったライアン・バベル。

アヤックスからリヴァプールへ加入する際は“鳴り物入り”であったが、リーグ戦において通算91試合に出場し12得点という何とも形容し難い成績でイングランドでの生活に幕引き。新チームでは10番を背負うなど、その期待の大きさが感じられるが、よりゴールに近いエリアでのプレーを希望する彼の意向がホッフェンハイムで叶えられるか。これが今回の移籍判断が正しかったか間違っていたかの決め手となるだろう。

(筆:Qoly編集部 T)

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