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グループB 順位表 | |||||||
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チーム名 | 勝点 | 勝 | 分 | 負 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
UAE | 5 |
1 | 2 | 0 | 3 | 1 | +2 |
イラク | 5 | 1 | 2 | 0 | 3 | 2 | +1 |
オマーン | 3 | 0 | 3 | 0 | 1 | 1 | +1 |
バーレーン | 1 | 0 | 1 | 2 | 4 | 7 | -3 |
試合結果 | ||||
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11/23 | オマーン | 1-1 | バーレーン | |
11/23 | イラク |
0-0 | UAE | |
11/26 | UAE | 0-0 | オマーン | |
11/26 | バーレーン | 2-3 | イラク | |
11/29 | オマーン | 0-0 | イラク | |
11/29 | UAE | 3-1 | バーレーン |
11月22日に開幕したガルフカップ2010はグループBの全試合が終了。決勝トーナメントに進出する4チームが出揃った。
大きな実力差のない4チームで構成されたこのグループは大混戦となった。6試合中4試合が引き分けという拮抗した展開の中、抜け出したのは伝統のカウンターを見せたUAEと、対照的に個人技に長けた2列目とエースのマフムードを生かしたサイドアタックサッカーを武器とするイラクだった。
日本でもよく知られたイスマエル・マタルを欠いているUAEは戦力的にはやや不安があった。実際開幕で対峙したイラク戦では90分自陣に釘付けにされ、雨あられのようにシュートを受けた。しかしここで失点せず、引き分けで乗り切れたことは幸運だった。第2節のオマーン戦でも、イラク戦ほどではないが劣勢を強いられつつ、スコアレスドローに持ち込むことに成功した。
そして第3節のバーレーン戦に貯めた力が爆発。開始4分で「UAEの遠藤」ことスバイト・ハテルの直接FKで先制すると、そのわずか4分後に再びセットプレーからファレス・ジュマのヘディングでリードを広げた。35分にはショートコーナーからの流れでファタディに得点を許して1点差に詰め寄られたものの、65分にカウンターからハテル、エスマイル・アル・ハマディとパスが繋がり、最後はアハメド・ジュマが追加点を叩き込み、決勝トーナメント進出を決定づけた。
そしてイラクは、決定力不足と時々腰が引けすぎる悪癖に悩まされながらもなんとか2位に滑り込んだ。キーとなった第2節のバーレーン戦では前半にセットプレーを起点に先制。リードを守ろうと引きこもってしまいかなり攻めこまれたが、終盤に持ち直してこれまたセットプレー、PKから2点を追加し勝利を収めた。最後のオマーン戦でも、同時に行われていた試合でUAEが勝っていることを知った後半に受身に回りすぎてピンチを迎える時間もあったが、相手の決定力不足に助けられた。チームとして上手くいっているとは言いがたいが、結果だけは出したという印象だ。
一方、2年前の王者であるオマーンは彼らと違い不運に見舞われた。3試合戦って負けなし、失点はわずか1に抑えながら、勝利は一つも奪うことが出来なかった。第1節のバーレーン戦では前半をほぼ支配しながら1点しか奪えず、後半に直接FKを決められ、右サイドバックのアル・シバが退場してしまう。第2節のUAE戦では、エースストライカーで「オマーンのファン・バステン」との異名を取るイマド・アル・ホスニが負傷で離脱してしまう。そしてイラク戦では彼の不在が響き、ハサン・ラビアがいくら頑張ってハイボールを落としても点を取りに行く選手が乏しく、有利な時間帯を生かせなかった。
そして結果として草刈り場になってしまったバーレーンは、ワールドカップ出場まであと一歩のところに迫るまでチームを強化したミラン・マチャラ監督の退任がかなりダメージとなっているように思えた。メンバーはほとんど変わっていないのだが、3試合全てにおいて立ち上がりが極めて悪かった。相手のやり方を見極め、周りの味方との連携をある程度繋ぎ、試合のペースを掴むまで、3試合全てで30分以上を要している。つまり試合に対する準備が出来ていないとしか言いようがない。ワールドカップ予選プレーオフにまで進むことが出来るポテンシャルがあることが証明されているだけに、チームマネージメントの稚拙さが残念だった。
ガルフカップ決勝トーナメント一回戦は12月2日、日本時間10時と深夜2時にそれぞれ1試合ずつが行われる。