Sporting
|
1
|
1-0
0-1 |
1
|
Porto
|
---|
ハイメ・バルデス |
37' |
得点者
|
57' |
ファルカオ |
---|
「伝統の一戦」は1-1の引き分けに終わった。前半はホームのスポルティングが戦術的に優位に立ち、少ないチャンスを生かして先制を果たすも、後半に修正を施したポルトが同点に追いつく展開となった。
先にゲームの主導権を奪ったスポルティングの狙いは明確だった。「ポルトの強みである3トップの力を削ぐために、ベルスキ&J・モウティーニョとの連携を断つ」事である。
アンドレ・サントス、マニシェ、ペドロ・メンデスの3枚は対面する相手のマークに従事し、前を向かせずパス出しをさせない。ポスティガ、リエジソン、ハイメ・バルデスの3トップは、相手の4バックへプレスをかけ、それに合わせて最終ラインを上げてコンパクトにしスペースを潰す。反撃は3トップとサイドバックが中心となって行い、ボランチが上がったときは必ずシュートで終えてカウンターを防ぐ。 このシステムが機能したスポルティングは安定した守備力を見せた。そして30分、ルイ・パトリシオのパントキック一発でマイコンの裏に飛び出したハイメ・バルデスがゴールを決め、守備重視の戦術の中で幸運に恵まれ先行する。
しかし、ポルトももちろん黙ってはいなかった。
前半は相手の守りに対応するため、ベルスキとJ・モウティーニョを囮に3トップが下がってボールを受けようとする修正がなされたが、むしろ強力なFW陣がゴールから遠ざかって攻撃力を落としてしまった。
だが後半に入ると状況は一変する。システムはベルスキをトップ下に上げ、J・モウティーニョがボランチに下がった4-2-3-1に。フッキとヴァレラは下がるのではなく、プレッシャーの少ないタッチライン際に開いてボールを受けて仕掛け、相手のラインを下げさせる。パスを出すのは一枚下がって、これまたプレッシャーを受けにくくなったJ・モウティーニョから。ベルスキは完全に囮で、組み立てはほとんど彼を経由しなかった。
そして57分、同点ゴールをあげることに成功。フェルナンドのボール奪取から速い攻撃に繋げ、ドリブルで持ち上がったJ・モウティーニョから右サイドを飛び出したフッキへスルーパスが通る。入ってきた低いクロスボールをファルカオがゴールに押しこんだ。
その後、68分にマイコンがコントロールミスからリエジソンにボールを奪われ、たまらず後方から足を引っ掛けたことで退場処分を受けた。これでポルトは10人になり引き分け狙いにシフトすることになったが、もしこの場面がなければポルトの逆転も十分にありえる展開であった。
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ