England
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1
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0-1
1-1 |
2
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France
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クラウチ |
86' |
得点者
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16' 55' |
ベンゼマ ヴァルブエナ |
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前半の布陣
失ともにW杯で失望を味わった両チームの対決は、フランスが点差以上の力の差を見せて完勝した。
イングランドはアンディ・キャロル、ジョーダン・ヘンダーソンが代表デビュー。ルーニー、ランパード、テリー、コールといった主力を怪我で欠くため、ギブスの初スタメン、ジャギエルカの右サイドバック起用など実験的な布陣となった。一方のフランスは、アビダルがW杯以来となる代表復帰。
前半は、4-4-2のラインをやや低く保ってコンパクトなサッカーを目指すイングランドと、前線から積極的にチェックを行うフランスという図式になった。そこで明らかになったのは、残酷なまでの技術の差である。イングランドの中盤、DFラインがフランスのプレッシャーの前にボールを次々と失ったのに対し、フランスはイングランドが仕掛けるチェックをやすやすと掻い潜り、ポゼッションで優位に立った。とくに目立ったのはマルダとナスリで、ピッチの悪条件をものともせず、空いたスペースでボールを受けてイングランドの守備を混乱させた。また、若いエンヴィラもバイタルエリアでのパスカット、組み立てをそつなくこなした。そうした流れから前半16分、ベンゼマがワンツーで抜け出し、二アサイドに左足で叩き込んで先制。
イングランドは戦術的完成度でもフランスに劣っていた。ポゼッションの回復が難しい以上、唯一勝負できていたキャロルへのロングボールに対するフォローに注力すべきだった。しかし、キャロルにボールが入ってもフォローする選手は少なく、代表デビュー戦で孤軍奮闘したキャロルの頑張りは無駄になってしまった。
後半の布陣
後半は、ややイングランドが盛り返す。組み立てができるジェラードが中盤に下がり、ドリブル突破が可能なA.ジョンソンとヤングがサイドに入ったため、中盤からパスをつなぐことができた。何度か惜しいチャンスも作っており、ルーニーが復帰すればさらに改善される可能性は十分ある。とはいえ、フランス優位は変わりなく、55分にはサニャのクロスをヴァルブエナが合わせて2点目。イングランドは交代出場のクラウチがファーストタッチで決めて1点差にはしたものの、ウェンブリーで4年ぶりの敗戦を喫することとなった。
フランスは、ブラン監督による建て直しがある程度順調に進んでいる。ナスリ、グルキュフは好調で、彼らを中心にした流動的なパスサッカーは魅力的。守備でもデビュー戦のママドゥ・サコが良いカバーリングを見せ、復帰したアビダルも堅実なプレーでアピール。メクセスがキャロルにてこずっていたことは懸念材料だが、長年の宿敵を相手に、ポジティブな結果と言って良いだろう。
ツꀀ
試合終了時
(筆:Qoly編集部 S)
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