ACミラン
創立 | 1899年 |
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ホームタウン | ミラノ |
本拠地 | スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ (80,074人収容) |
監督 | マッシミリアーノ・アッレグリ |
昨シーズンの成績 | 20勝10分8敗 (3位) |
OUT | |
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マルコ・ストラーリ | ユヴェントス |
ジーダ | 未定 |
カハ・カラーゼ | ジェノア |
ジュゼッペ・ファヴァッリ | 引退 |
マンシーニ | インテル |
デイヴィッド・ベッカム | LAギャラクシー (USA) |
クラース・ヤン・フンテラール | シャルケ (GER) |
マルコ・ボッリエッロ | ローマ |
ドミニク・アディアー | レッジーナ |
IN | |
マルコ・アメーリア | ジェノア |
ソクラティス・パパフタソプーロス | ジェノア |
マリオ・ジェペス | キエーヴォ |
ケヴィン-プリンス・ボアテンク | ポーツマス (ENG) |
ロビーニョ | マンチェスター・シティ (ENG) |
ズラタン・イヴラヒモヴィッチ | バルセロナ |
今季のミランを評するに最もふさわしいフレーズではなかろうか。移籍市場期限終了直前の3日間で、イヴラヒモヴィッチとロビーニョの加入という2件のビッグディールを成立させる事に成功。共に前所属クラブでの将来が不透明な事もあり、クラブとの関係がこじれていた選手という事もあり、破格の安値での獲得に成功した事を考えると、ガッリアーニの辣腕を証明しているのではないだろうか。電光石火の早業で2名のフォリクラッセの獲得を決めた事で、ミランは一躍今季の主役候補となる。特にイタリアでの実績のあるイヴラヒモヴィッチの加入は、ミラニスタに大きな期待を抱かせた。また、セレソン・ブラジレイラの主役の1人であるロビーニョの加入は、近年ミランに在籍してきた多くのブラジル代表選手を思い起こさせる。フォリクラッセの獲得は実を結びつつある。カンピオナートではチェゼーナ戦でつまづいたものの順調な成績を残しており、ミランが再び競争力を取り戻したと語る識者も多い。チャンピオンズリーグではアウェーのレアル・マドリー戦で敗れたが、戦前は昨年の同カードでは見られなかった強気の発言が相次いだ。ミランは新たなサイクルに突入したと考えて良いだろう。
今季から就任したアッレグリの評価も高く、チーム内外から賞賛の声が届けられている。アッレグリ体制への移行がスムーズに進んだ要因は多数挙げられる。まずは前述の大型補強である。1年前は絶対的な存在であったカカを売却し、レオナルド体制ではほとんど新戦力を与えられなかったが、前述の2名に加え、ワールドカップでも活躍したボアテンクをレンタル移籍で獲得し、チームにダイナミズムをもたらしている。アンブロジーニが開幕早々に故障した事もボアテンクが出番を得るきっかけとなっており、弱点とされた中盤の老朽化に歯止めをかける存在となりつつある。また、ガットゥーゾが調子を取り戻しつつあることも大きい。1試合ハードファイトするスタミナは衰えを見せたが、靱帯断裂の影響で著しく衰えたスピードは、徐々に取り戻しつつある。頼れる番犬がチームに帰ってきた。そして前線の活性化。前線が活性化され厚みを増した事でチームは安定感を取り戻した。イヴラヒモヴィッチの加入で、前線でのキープ力がアップ。高い位置でポゼッションを維持する事ができ、守備陣の負担軽減に大きく貢献している。
また、アッレグリにとってはカリアリ時代と変わらないシステムを採用できる事は大きなアドバンテージとなった。アッレグリはカリアリ時代も4-3-3と4-3-1-2を併用しており、コンティを中盤の底に敷くシステムが、そのままピルロをレジスタで起用するミランのシステムへと引き継がれている。いや、引き継がれたのではなく、還元されたと考えて良いだろう。4-3-1-2はアンチェロッティ時代にピルロがレジスタで起用された事でセリエAにブームをもたらした。多くのクラブが中盤の底にレジスタタイプの選手を起用したのだ。アッレグリも流行を採り入れて評価を上げた監督であり、ピルロのレジスタ起用という当時革命的と言われた戦術が、再びミランに恩恵をもたらしたと考えて良い。様々な戦術が溢れ、時代によって流行の戦術が推移するセリエAだが、選手に戦術を合わせるのではなく、自らの基本戦術をそのまま新チームに持ち込む事ができたケースは稀である。たとえ持ち込む事はできたとしても、希望通りの戦力が手元に揃うとは限らない。自らが培った戦術にワールドクラスの選手を組み込めた事は、アッレグリにとってとても大きな事であった。
たった3日間で大きな変貌を遂げたミラン。欧州屈指の戦力を有し、セリエAでもチャンピオンズリーグでもライバル達には大きな脅威となるだろう。
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