Naval
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Nantes
得点者

今季1部昇格が至上命題となるナントと、昨季3部から昇格していきなりの好結果を残しているラヴァルとの試合は、お互いにとって残念な結果となった。

ナントは開幕前からずっと連携面で大きな問題を抱えたままだ。今季から指揮を執るジェンティーリ監督はパスサッカーを目指してチームを構築したようだが、ポゼッションに決め手が全くない状態。ボールを奪ってから攻撃に移る場面では、サポートの質が悪くボールホルダーを孤立させ、ボランチに戻して時間を無駄にかけてしまうか、あるいは誰かで詰まって奪われてしまう。この試合でも、何人もの相手がいるところに無理にドリブルで仕掛けていかなければならない場面や、一人で何秒間もキープしなければならない場面が目立ち、戦術面では未熟さを露呈していた。

もちろん、ナントは2部トップの資金力を持つだけあって選手の質自体は高く、ベカメンガやジョルジェヴィッチはただ反転だけでDFを振り切り、何度か決定的なチャンスを生み出せたが、ゴールまでには至らず。62分に、ショートコーナーから稚拙な連携ミスを冒し、それをカバーしようとファール覚悟のタックルを敢行したバが、2枚目の警告を受けて退場してしまい、その時点でナントの試合は終わってしまった。

そんなナントと比べて、ラヴァルの完成度の高さは歴然としていた。戦術は昨年から引き続いての「カウンターから前線で素早くパスを繋ぎゴールを陥れる」こと。それに加えて、チャンスメイクが上手いFWジュネスを右サイドに配置することで、さらにポゼッション力を高めようと狙っている。前線にボールが入れば必ずと言って良いほどダイレクトでのパスが使われてリズムの変化がつけられる。さらにサポートの動きが常にあり、そのダイレクトのパスを引き出すためのプレイが為されている。選手同士の距離感もナントと比べて明らかに短く、さらに流動性も高かった。

しかし、ラヴァルにとって残念だったのは、チャンスを幾度も作り、最後は数的優位を得たにも関わらず得点を挙げることが出来なかったことだ。終盤は右サイドをジュネス、交代出場のクレインが何度も破ったものの、シュートが枠に入らず決定力の乏しさを露呈してしまった。その結果、こちらにとっても悔しいスコアレスドローとなったのである。


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