最近名前を聞かなくなった選手たちを振り返る、【あの人は今】

今回はレアル・マドリーで活躍したスティーヴ・マクマナマン。

“マッカ”ことマクマナマンは、1972年リヴァプール生まれ。1990年にリヴァプールでデビューし、スピードと独特の間合いを活かしたドリブルで一世を風靡した。イングランド代表では、左ウィングとして出場した1996年のEUROで大活躍。右ウィングのダレン・アンダートン、トップ下のガスコインとともにチャンスを量産し、イングランドのベスト4入りに貢献した。

1999年にレアル・マドリーに移籍。マドリーではフィーゴやジダンなど同ポジションにスターがそろっていたため出場機会は減ったが、マッカはこれに見事に対応。走力とバランス感覚でスペースを埋め、ジダン、フィーゴ、ロベルト・カルロスらの攻撃力を見事に引き出していた。

2005年に引退したマッカは、様々な職を楽しんでいるようだ。

まずはフリーのサッカー解説者となり、ITV(イギリスの民放)やESPNで解説を担当。2006年には映画「ゴール!」の制作陣に加わり、映画本編にもカメオ出演している。2007年には、香港の大富豪カーソン・ユンの招きに応じ、彼が持つ会社の取締役に就任。ユンのバーミンガム・シティ買収計画が成功した際には、クラブの大使として広報・スカウティングを担当すると言う条件での参加だった。このときには元フランス代表クリスチャン・カランブー(マドリーで同僚)も同時に役員に加わっている。

2008年から2009年にかけてはサッカー解説者の職に復帰。セタンタ・スポーツで試合の解説を務める傍ら、「マッカズ・マンデー・ナイト」という看板番組を持っていた。2009年1月には、マネージメント業への複雑な気持ちを吐露。

「試合に戻りたいとはずっと思っている。でも、ポール・インス、ロイ・キーン、トニー・アダムズ・・・・若い監督たちに職が与えられる余地はとても少なくなっている。僕はコーチにはなりたくない。マネージャーになりたいんだ。僕はチームを選びたいし、全てを決定できる立場にいたいんだ」

そして2010年。マッカはその広い人脈を活かし、国際的な仕事を次々とこなしている。

まずはカランブーとともにFIFAアンバサダーとして「チャンピオンズリーグトロフィー・ワールドツアー」に参加。トロフィーと共に世界中を回った。さらに、ストイチコフ、シュケル、マテウスらとともにチャリティーマッチに参加。南アフリカW杯ではクリンスマンとともにESPNの解説者を務めた。

マッカ本人の言葉通り若い監督には受難の時代が続いているが、数年後にはマッカの姿がベンチで見られることを期待したい。明るいパーソナリティと高い戦術理解で現役時代様々な監督に重宝されただけに、その力を監督として発揮してもらいたいものだ


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