Paraguay
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New Zealand
得点者


FIFA.com 選定 Qoly.jp 選定
サンタクルス(パラグアイ) ダ・シルバ(パラグアイ)

パラグアイにとっては、引き分けでも突破が決まる最終戦。点を取ることよりも失点をしないことが求められるこの試合を、パラグアイは見事に切り抜けた。

序盤は両チームとも慎重なスタート。ニュージーランドは中央をしっかり固め、サイドに追い込んでから数的優位を作って奪うという守備が機能していた。逆にいえば、パラグアイの攻めが正直すぎたということでもある。前線で動きが停滞し、サイドで孤立したベラとバルデスをフォローできなかった。前半途中から、パラグアイは攻撃の組み立てを放棄しロングボールで相手を押し下げる作戦に。ニュージーランドもロングボールとクロスしか攻め手がないため、前半は陣地合戦の趣を呈した。

後半、勝利が必要なニュージーランドは攻撃参加の人数を増やし、テンポを上げようとするも、焦りからかミスが増えていく。対するパラグアイは、前線からの一貫した守備、正確なラインコントロール、局面での強さで徐々に試合のペースを掴んでいった。

その中でも特筆すべきは、ロングボールに対する守備だ。ニュージーランドのDFラインとGKにプレッシャーをかけて、後方からのロングフィードの精度を落とす。さらに、サイドにボールが入っても早い寄せでクロスを上げさせない。そして、ファウルを避けFKを与えない。(ファウル数はパラグアイが13、ニュージーランドが19) この3つを最後まで精密にやり遂げたことで、ここまでスロバキア、イタリアから得点を奪ってきたニュージーランドの攻めを完封した。

ニュージーランドは長身のウッドを入れて得点を狙ったが、時間が経つにつれてチグハグさは増していった。また、なんとしても点を取るという意欲がさほど見られなかった。大会前は全敗も予想されていただけに、3引き分けで良しとする気持ちが選手たちの中にあったのかもしれない。70分以降はパラグアイのカウンター狙いにハマり、次々に放たれるシュートを防ぐのが精いっぱいだった。

裏のイタリアvsスロバキアがスロバキアの勝利に終わったため、パラグアイとスロバキアの勝ち抜けが決定した。ニュージーランドは突破こそできなかったが、敗戦なしの総勝ち点3は胸を張っていい結果だ。自分たちの弱みと強みを熟知し、身の丈にあったサッカーを一貫してやり続けた結果である。

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