初戦でスイスに敗れ、この試合に敗れればグループリーグ敗退の危機だった優勝候補スペインが格下相手に順当に勝利し、チリとのグループ最終節に望みを繋いだ。一方、連敗のホンジュラスも最終節でスイスに勝ち、スペインがチリに敗れれば得失点差次第で僅かに突破へ可能性が残る。

序盤から一方的に試合を支配したスペインは左サイドを突破したビジャのゴールで先制すると、後半にもカウンターから再びビジャの追加点でリードを広げる。その後も終始、得意のパスワークでホンジュラスを翻弄したが、そのビジャがPKを外してハットトリックを逃すなど、合計22本のシュートを放ちながら追加点を奪えない不満の残る内容だった。

ホンジュラスはカウンターが得意なスアソを1トップに置く守備的な戦いで臨んだものの、寄せもマークも非常にルーズで大量失点もやむなしの出来だったが、スペインの拙攻にも助けられ、2失点でよく済んだという試合。攻撃も怪我から復帰のスアソ、トゥルシオスが本調子とは程遠く、チリ戦に続いて自分達の良さを全く発揮できぬままなす術無く敗れた。まだ敗退が決定したわけではないが、最終戦は何より悔いの残らない戦いをしてほしいものだ。