結城耕造が契約満了によりドイツ2部、フォルトゥナ・デュッセルドルフを退団することとなった。
結城は早稲田大学3年生時の2002年に大学を休学してジェフへ加入。大柄で高い身体能力を活かした守備と前方へ自ら持ち運ぶ攻撃の術を持ち合わせ、当時の監督オシムに「理想的なDF」と賛辞を贈られた。だが、2008年途中にジェフから期限付き加入した広島ではJ1昇格に貢献したものの、同年末には両クラブを戦力外に。
その後、早稲田大学に復学してフットサルスクールのコーチを務めつつ新たな移籍先を模索し、2009年7月に幼少時代を過ごしたというドイツの2部フォルトゥナ・デュッセルドルフと契約。
昇格1年目ながら開幕から昇格争いを演じるデュッセルドルフではなかなか出場機会を得られなかったが、味方の負傷欠場で廻ってきた11月29日の第14節1860ミュンヘン戦で先発デビューを果たすと、続く試合も先発フル出場。その間、チームは1勝1分だったが怪我人の復帰に伴い、以後ベンチ入りこそしたものの出番はなかった。最終的にチームは4位で1部への昇格を逃したが、優勝したカイザースラウテルンに次ぐ失点の少なさはデュッセルドルフ守備陣のレベルの高さと層の厚さを証明するもので、結城にとってはいささか不運であったとも言えるだろう。
今後の予定は未定とのことだが、30歳を過ぎて単身でドイツへ乗り込み、入団テストで1度は不採用を言い渡されながら契約を勝ち取ったそのハングリー精神でまだまだ挑戦を続けてほしいものだ。