2008年にトッテナムからユナイテッドに加入した、ディミタール・ベルバトフ。昨シーズンはまずまずのパフォーマンスを見せたが、今季は大ブレーキ。既にサー・アレックス・ファーガソンは今夏の売却対象として扱っているとも噂されている。だが、ブルガリア代表のエースは、自身の不甲斐ないプレイを認めた上で、「まだまだやれる」とThe Sun紙上で語った。
「今季は本当のベルバトフを見せられていない。僕はまだまだやれると思っているけど・・・。スパーズ時代にはより多くのゴールを上げていたが、ユナイテッドではなかなか出来ていないかもしれない」
「でも、僕の将来については冷静に見てるよ。周囲には様々な噂が飛び交っているけど、その影響はまったく受けていない。僕はユナイテッドの選手であり、誰も『ベルバトフは来季の構想に入っていない』なんて言えない」
「監督との関係は、至ってノーマル。プロッフェショナルな接し方をしているよ。僕がここにいる理由は、監督が求めているからだ。これはとても重要なことだと思う」
決してサーに見捨てられたわけではないと念を押したベルバトフ。話はユナイテッドでの夢へ移った。
「僕の夢はユナイテッドで成功し、新たなプレミアリーグタイトルを獲得することだ。もちろん、今季はチェルシーのほうが優勝に近いことは言うまでもないけどね。だけど、僕たちは最後まで戦うよ。その可能性が0%になるまでね」
ユナイテッドでの目標を素直に語る彼を見ると、切なく感じる者も多いのではないだろうか。それは頑張っているにも関わらず、報われない彼のプレイスタイルである。
彼のプレイスタイルは優雅さに溢れ、さらに、感情や闘志をプレイや表情で表すことが少ないこともあり、「泥臭く戦う」フットボーラーを好むプレミアリーグファンからは評価されにくいのだ。決してサボってるわけではなく、運動量も少なくないにも関わらず、「ダラダラしている」と酷評する者すら存在する。
しかし、周囲の声など気にする必要はないだろう。彼の能力の高さをチームメイトやサー・アレックス・ファーガソンが知っているだけで十分だ。