現地時間、4月13日に行われたセリエB第35節。降格圏内に苦しむガッリーポリが、激しい昇格争い真っ最中のチッタデッラと激突。
試合は前半早々に動く。2分、左サイドからのクロスに対し、ニアサイドへ飛び込んだディ・カルミネが技ありゴールでネットを揺らす。ガッリーポリの残留に希望を与える電光石火の一撃。
先制を許したチッタデッラは後半になって反撃を開始。ミドルシュートでゴールを狙うなど、昇格へ向け「絶対に負けられない」姿勢を見せる。その気持ちは後半ロスタイムに結実した。
91分、左CKをニアサイドでデ・ガスペーリが技ありヘッド。さらには94分、ペナルティ・エリア内へ侵入したカルテーリのシュートをGKが弾いた所に、ベッラッツィーニが詰めて逆転。チッタデッラは、“カンプ・ノウの奇跡”を彷彿とさせる大逆転劇で、勝ち点3をもぎ取った。
チッタデッラにとっては、昇格争いのライバルであるサッスオーロ、トリノ、グロッセートらが勝ち点を伸ばせない中での貴重な勝ち点3。「筋書きのないドラマ」と形容される事の多いサッカーの醍醐味と奥深さを教えてくれると共に、試合開始後の入場や、試合の行方が決まると帰宅してしまうイタリア人に、「開始の笛で始まり、終了の笛で終わる」事を認識させた事であろう。