創設年 | 1935年 |
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ホームタウン | 東京都 |
ホームスタジアム | 味の素スタジアム |
収容人数 | 50,000 |
監督 | 城福 浩 |
2009年度順位 | 5位 |
URL | http://www.fctokyo.co.jp/ |
MFに新潟の心臓部であった松下、FWに快速アタッカーのリカルジーニョを補強したが、注目エリアはDFである。一見すると、茂庭、佐原が退団したことで弱体化が感じられるが、実際は強力化している。昨季の序盤戦、なかなか波に乗れずいたチームを見て、監督の城福はボランチであった今野をセンターバックへ本格的にコンバート。この「後ろから繋いでいって欲しい」というメッセージ付きの施策は成功が一要因となり、最終順位を5位まで上げた事実は周知の通りである。 今季は、さらに、森重、高橋、キム・ヨングン、平出というフィード能力を備えた若き才能を新たに取り入れて、これまでのチームスタイルに更なる磨きをかけている。
不変のフォーメーションが表すように、今年もムービング・フットボールも主眼に置いたチーム作りになりそうだが、新戦力である森重、キム・ヨングンら繋ぎの意識の高い選手がセンターバックに配置されることで、最後尾からのボール配給能力は上昇が見込まれており、攻撃の幅はさらに広がるはずだ。 また、チームに欠けていた「カウンターで活きるハイスピードアタッカー」として、リカルジーニョが加入したことにより、ポゼッション・サッカーから外れた新境地開拓も不可能ではなくなった。チームに不足していた「少ないタッチ数でゴールを目指す」という形が増加はもちろんのこと、あらゆる状況に対応できるチームの完成に期待がかかる。
新シーズンを迎えるにあたって、城福は「3つのコンペティションの中でタイトルを最低一つ獲る」というビジョンを言葉にした。常日頃から「首都東京のクラブが盛り上げなくてはならない」と考える指揮官の目標にしては、やや控えめな印象も受けるが、「きっかけを掴んだ2009、飛躍を誓う2010、東京産ビッグクラブに躍り出る2011」という3カ年計画を現実的に描きたくなるような上昇気流に乗っている感もある。
平均年齢23歳というFC東京が、勝負強さや勝利者のメンタリティーという言葉が似合わないクラブであることは明白であるが、裏を返せば、それらを手にしたときの爆発力は無限大。今季は城福浩が蒔いてきた種が芽吹く年となるか。