2日の休みを挟んで、大会は今日から決勝トーナメントが始まる。その初戦となるのが、首都ルアンダで行われる開催国アンゴラとガーナの試合だ。
Angola
Ghana
アンゴラはこの試合に向けて、負傷していたフラビオとジウベルト、さらに累積警告からステウヴィオが復帰。怪我の癒えないデデー以外が戻り、スタメンは第2戦と全く同じメンバーとなった。キックオフからしばらくは万全の状態のアンゴラがサイド攻撃で押していった。
しかし、試合の展開は徐々に変化する。ガーナがアンゴラの攻めに対応。人数をかけてスペースを消して固く守り、カウンターを仕掛けてきたからである。ガーナはナイジェリアに似たチームであり、このような堅守速攻はお手の物である。
そして16分、試合を自分たちが思う展開に引き込んだガーナに先制点が生まれる。自陣でボールを奪い素早く裏に長いパスを送ると、それにギャンが飛び出し、スピードでカリを振り切ってそのままゴールを決めたのである。まさにガーナの狙っていた攻めであった。
失点をしてしまったアンゴラは試合の流れを取り戻そうと、自分たちの戦術を変化させていった。中盤でボールを繋げず、そうなるとマヌーショが攻めの基点になれず、よってマビナとジウベルトも前に出られない。それならば、潰されている中盤を省略し、マヌーショにロングボールを放り込めば良いのである。一度相手の最終ラインを下げさせることで中盤も自然と下がり、マビナとジウベルトが上がる機会も作れる。パワープレー気味の攻撃でアンゴラは徐々にチャンスを作り出していった。決して美しくはなく、むしろ泥臭い攻めであったが、ガーナの守備に対して確実に効いていた。
ところが何を思ったか、ハーフタイムを挟んでアンゴラはこのロングボール戦術を捨ててしまったのである。結果、より守備的に戦ってくるガーナに対し、上手くチャンスを作れなくなっていった。マヌーショの存在感は消え、前線へ繋がる前にボールが失われてしまう。アンゴラのマヌエウ・ジョゼ監督にも考えはあったのだろうが、結果的に失策だった。
アンゴラは終盤になり、切羽詰ったのか再びパワープレー戦術を復活させる。前線に4人のフォワードを並べ、最終ラインは4バックにし、最後にはカリまで攻撃に従事させてガムシャラにハイボールを放り込んだ。結局後半もチャンスになったのはほとんどがハイクロスかロングボールだったのだ。
しかし、既にガーナはアンゴラのパワープレーに対応するためエリック・アッドを投入して5バックに変更しており、なかなかゴールを奪うのは容易ではなかった。5分という長いロスタイムもアンゴラは生かすことが出来ず、結局最後までゴールを奪い返すことは出来なかったのである。
こうして試合は1点のリードを守ったガーナが勝利することとなり、開催国アンゴラはベスト8で大会を去ることになった。
アンゴラ 0-1 ガーナ

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