VVV所属の日本代表MF、本田圭佑が1月のCSKAモスクワ移籍するかもしれないというニュースが巷を騒がせているが、メディアやネットの反応は賛否両論に分かれている。
アレクサンドル・モストヴォイやヴァレリー・カルピンが一線を退いてからは目立った選手の現れなかったロシア。代表チームもいつしか存在感を消しつつあった。しかし、ゼニト・サンクトペテルブルクが2007-2008シーズンのUEFA杯を制覇した事を契機に復活。EURO2008ではロシア代表がベスト4に進出し、今季はルビン・カザンがCLのグループリーグで6冠王者のバルセロナに勝利。個人に目を向ければ、EUROで大活躍したアンドレイ・アルシャヴィンはアーセナルへ、ロマン・パヴリュチェンコはトッテナムへと移籍を果たすなど、欧州の舞台におけるロシア勢の存在感は年々増していると言える。今回、本田の移籍先として浮上したCSKAモスクワはチャンピオンズリーグのベスト16へ駒を進めており、セビージャとの対戦が決定している。故に、メディアでは今回の移籍をステップアップの機会として考える報道が多い。しかし、本当にロシア・プレミアリーグへの移籍はステップアップになるのだろうか。否定派の意見を検証してみよう。
ワールドカップ前に環境を変えるのは良くない
ワールドカップ前に環境を変える事はリスクを伴う。ワールドカップ前の1月の移籍は、当落線上の選手による挑戦的な部分も強く、レギュラークラスの選手は環境を変えた事でクラブでの出場機会を失い、結果としてパフォーマンスを崩す事を恐れるものである。
ロシアよりもオランダ国内のビッグクラブの方がレベルが上
チャンピオンズリーグの決勝トーナメントに進んだCSKAモスクワよりも、以前から噂されているオランダ国内のビッグクラブを狙った方が良いとする意見である。韓国代表の朴智星がPSVからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍した様に、PSVやアヤックスなどのオランダ国内のビッグクラブ経由でイングランド、スペイン、イタリアを目指した方が良いとする考えだ。同じリーグでの移籍という点で、リスクを多少なりは回避できるというニュアンスも含まれるだろう。
ワールドカップをショーケースに
かつて中田英寿がワールドカップを契機にイタリア移籍を果たした様に、目前に迫ったワールドカップで活躍すれば、様々な選択肢が増えるという考えもある。もちろん、充分にアピールする機会を得られればの話ではあるが。
寒さへの適応が難しい
ロシアのリーグが3月、4月の春先スタートにスタートする。極寒の寒さでプレーする事はないが、日本人の想像を絶する寒さでプレーする事は、怪我のリスクも考えると得策ではないのかもしれない。ロシアへ渡った多くの外国人選手が、寒さを理由に移籍を望んできた歴史も、この意見に影響を及ぼしているのかもしれない。
1月の移籍マーケットが開くまであとわずか。本田圭佑はどのような決断を下すのかが注目される。

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