現在、イスラエル軍とパレスチナの武装組織ハマスとの戦闘が激化しており、多くの死者が出る深刻な事態になっている。
ハマスの砲撃でイスラエル側に600人以上の死者が出たとされる一方、ガザ地区ではイスラエルの報復によって370人以上が死亡した。
『Ynet』などのイスラエルメディアによれば、元イスラエル代表ヨッシ・ベナユンの親族も地獄のような出来事に遭遇していたという。
かつてチェルシーやリヴァプール、アーセナルでプレーしたベナユンは43歳になった現在、イスラエル代表のディレクターを務めている。
そのベナユンの妹家族はガザ地区で暮らしているが、ハマスのメンバーに襲撃されたという。
ベナユンの義弟にあたる一家の父親は帰宅途中に銃撃されて手を負傷、自転車から飛び降りて草むらに逃げ込んだ。
その後、ハマスのメンバーたちは一家の自宅に侵入。その際、親族(おそらく妹)から「ヨッシ、私たちを助けて。リビングにテロリストがいる。助けて」というメッセージがベナユンに送られていた。
自宅には4人の子供たちもいたというが、軍人である20歳の息子が侵入してきたハマスのメンバー3人を殺害。残ったハマスのメンバーが手榴弾を投げたことで家は炎上したが、家族は屋根から飛び降りて命からがら逃げ出し、駆けつけた兵士たちによって救助されたという。
手を撃たれて手術を受けた父だけでなく、ハマスを撃退した20歳の息子も重傷を負ったという情報もあるが、家族を救った行動は英雄的だと報じられている。
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ベナユンは「ショックを受けたが、大きな奇跡が起きた。父親(義弟)は撃たれて負傷したが、ヒーローであるあの子がテロリストを排除してくれた。受け取ったメッセージと連絡が途切れたことで私は卒倒しかけたが、無事に切り抜けられたことを神に感謝する。人生で最もつらい日だった。ヒーローである甥のおかげで奇跡が起きた」と話しているそう。